ローマ字表記

 日英翻訳をやっていてやっかいに思うことの 1 つに固有名詞があります。会社名や施設名などは、たいてい当該 Web サイトに英語名称が記載されているのでそれほど苦労することはないのですが、組織の部署名、商品名などの英語名称については一苦労します。

 先日、日本人の名前をローマ字表記しようとして、「どう表記すればいいんだろう」と頭を抱えてしまうことがありました。それは、「ん」のあとに b が続く場合の表記についてです。たとえば、丹波という人名は Tanba と Tamba のどちらのほうが適切なのかわからなくなったのです。英単語であれば、b や p の前は n ではなく m になるのですが、この規則を日本語の固有名詞に当てはめてもいいものなのかどうか。

 なんば駅や日本橋駅などは、Namba や Nihombashi といったように、m + b の表記を採用していることが判明しました。基本的には、ローマ字の表記には絶対的な基準はなく、当事者が使っている表記が正しい表記なのでしょうが、一般人の名前については、本人がどのような表記を使っているかについては確認のしようがありません。

 このことをツイッターと FB でつぶやいたところ、多くの方から情報をいただきました。パスポートにおける人名の表記においては「B・M・Pの前では、「ん」は「M」で表記」という規則に従っているとのことでしたので、この規則に従うことにしました。また、佐藤や加藤などは、Satoh や Katoh という表記が一般的だと思っていたのですが(野球選手のユニフォームの表記)、ヘボン式では Sato、Kato と表記するようです(これについては、IJET23 Hiroshima のワークショップで、h を付けない表記が一般的であることを知りました)。

 備忘録として、ヘボン式ローマ字綴方表のリンクを記載しておくことにします。


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