「経験ない大雨」に違和感
昨日テレビのニューズ番組を見ていたら、「経験ない大雨」という文字が目に飛び込んできました。気象庁が発表した情報をそのまま記載すると、「秋田県ではこれまでに経験したことのないような大雨になっている」だったらしいのですが、「これまでに経験したことのないような大雨」を短縮して「経験ない大雨」と表現したのだと思われます。ニュースの説明では、この2つの間を取って「経験したことのない大雨」と表現していました。
「経験ない大雨」「経験したことのない大雨」「これまでに経験したことのないような大雨」。ショートバージョンであろうが中間バージョンであろうがフルバージョンであろうが、私には違和感があります。「経験(が)ない」という表現は、「叱られた経験が(の)ない子ども」だとか「留学経験がない翻訳者」といった使い方なら違和感はないのですが、「経験ない大雨」はどうも気持ちが悪くて仕方がありません。この表現に違和感を覚える理由はよくわかりませんが、「人類が経験したことがない大雨」だとか「秋田地方の人々が経験したことのない大雨」とすれば違和感がなくなるのは確かです。長くて回りくどい表現にはなりますが。
同じ意味を簡潔に表現するのなら、「かつてない大雨」「未曾有の大雨」「過去に例を見ない大雨」あたりがしっくり来るのですが、「経験ない大雨」を気持ち悪いと感じる感覚は私だけのものでしょうか。
trackbacks
当サイトでは、当該記事への言及リンクのないトラックバックは受け付けていません。
この記事にトラックバックをする場合は、トラックバック元の記事に当記事へのリンクを貼ってください。
trackbackURL:
comments
私も同感です。長くて回りくどくても、きちんとした言葉を使うべきだと思います。