翻訳祭の初参加・初登壇を終えて
前エントリー「翻訳祭で登壇させていただくことになりました(アンケートのお願い)」で書いたように、11月29日に開催された第26回 JTF翻訳祭に行ってきました。初参加にも関わらず、「翻訳者に聞きたいこと、翻訳者に言いたいこと」というパネルディスカッションにパネリストして登壇させていただきました。
自分が登壇するセッションが4コマ目ということもあり朝からずっと緊張が続いていましたが、セッション開始時間には会場が多くの人であふれたためさらに緊張感が高まりました。入場が制限され、入れなかった人もいたと聞いています。翻訳者や翻訳会社の関心が非常に高いセッションだったようです。翻訳会社に対して日頃疑問に思っていることや不満に思っていることなど、世の中の翻訳者の気持ちを代弁できたらいいなと思ってセッションに臨んだのですが、ちょっとピントが外れた発言や特殊なケースに関する発言などをしてしまったかもしれません(「ライブ感を出すために発言内容は事前にすりあわせしないようにしよう」という方針でやりましたので、多少のピント外れはお許しください。また、もうひとりの翻訳者パネリストである中野さんが興味深い内容をを理路整然とハキハキとしゃべってくださったのでとても心強かったです)。また、あとになって、「あんなことも言いたかった、こんなことも言えばよかった」と思うことが多数あり、言いたいことが全部言えなかったことが残念でした。
しかし、セッションに参加してくださった方々からは「おもしろかった」と言っていただき、ある程度の笑いも取れ(「笑いが取れたらそれでよし」と考えるのは関西人の悪い癖ですね)、おおむね好評だったようでほっとしています。ただ、「質疑応答の時間で質問したいことがいっぱいあったのに、それができなくて残念だった」という声も多数聞きました。「日頃のモヤモヤを解消しよう」というキャッチフレーズとはうらはらにモヤモヤが残る結果となってしまったようです。90分という時間では絶対にカバーしきれないテーマだったのかもしれません。
このテーマは翻訳者にとっても翻訳会社にとってもとても関心が高いようなので、パネリストを変えて(私なんかより、パネリストとしてもっとふさわしい翻訳者はいっぱいいらっしゃると思います)、今後も毎年同様のセッションを行っていければおもしろいのではないか思いました。
最後に、今回の翻訳祭全体について簡単に感想を書きたいと思います。今回が初めての参加だったため、過去の翻訳祭と比較することはできませんが、翻訳者として聴講してみたいと思うセッションが多数あり、プログラム的には充実していたと思います。ここ数年、翻訳会社のための翻訳祭になりつつあるという話を聞いていましたが、このような翻訳祭であればまた参加したいと思いました。
すばらしいイベントを実現してくださった翻訳祭実行委員の皆様、「翻訳者に聞きたいこと、翻訳者に言いたいこと」セッションのほかのパネリストの皆様、同セッションに来てくださった皆様、パネリストとして指名してくださったテリーさんこと齊藤 貴昭さん、パーティーなどで声をかけていただいた同業者や翻訳会社の皆様、本当にありがとうございました。
>> 「翻訳者に聞きたいこと、翻訳者に言いたいこと」に関するアンケートの回答結果
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