コラム11: 街角で見かけた変な英語
街角には変な英語があふれかえっています。まずは、この写真から。
This door is CLOSING.
言いたいことはわかるのですが・・・。おそらく、「このドアは閉まっています」 と言いたいのでしょう。「閉まっている」とか「閉じている」という状態を表わしたいときには、closing ではなく、closed を使います。したがって、正しい英語は、This door is closed. となります。
ここで、closing を使ってしまうと、ドアはまだ開いていて、完全には閉まっていないことになります。つまり、「このドは閉まりつつあります」とか、「このドアはまさに閉まろうとしています(間もなく閉まります)」といった意味になります。よく見かける間違いです。
次はボーリング場の看板から。
どこのボーリング場かはあえて言いません。1行目の「Do you like bowling?」は問題ないでしょう。問題は2行目です。
Let's play bowling.
これ、正しい英語のように見えますが、どこが問題なんでしょう?「play + スポーツの名称」で「(スポーツを)する」という意味になることは中学生でも知っています。ところが、play baseball や play tennis とは言えても、play bowling とは言わないんです。bowling という単語は、baseball や tennis といった単語とは少し異なり、bowl(ボーリングをする)という動詞から派生した名詞なんです。ボーリングをする人のことをボーラーとは呼びますが、野球をする人をベースボーラー、テニスをする人をテニサーとは言わないことからも、そのことはわかると思います。
したがって、正しくは、Let's play bowling ではなく、Let's bowl となります(もちろん、Let's baseball や Let's tennis とは言えません)。
これとよく似たスポーツ関係の単語として、ski があります。ski は「スキーをする」「スキーで滑る」という意味の動詞で、「スキー」という行為(名詞)を表したときは、skiing と「ing」を付ける必要があります。したがって、「スキーが好きです」と言おうとして、I like ski. は間違いです。正しい言い方は、 I like skiing. または I like to ski. です(ski は名詞で使った場合、「スキーの板」という意味になります)。
話がそれてしまいました。この看板、残りの2行も問題です。もう一度写真を挿入しておきます。
Breaking down the pins
ang get hot communication.
play bowling の間違いは仕方ないにしても、これはちょとうなってしまいます。日本人が読めば、言いたいことは伝わります。「ピンを倒して、熱いコミュニケーションを取ろう」。だいたいこんな感じなんでしょう。
まず、break down ですが、他動詞としては、 「こわす、押しつぶす、(物質を)分解する」といった意味があります。ですから、breaking down the pins は、「ピンをぶっ壊す」とか「ピンを分解する」といった意味になります(そんなことをしたら、ボーリング場から弁償を要求されそうですが・・・)。
get hot communication は、日本語の「コミュニケーションを取る」を直訳したものだと思われますが、get into communication with 〜 という表現はありますが、get communication という言い方はしないようです。
Collins Cobuild English Dictionaryでcommunication という単語を調べてみると、次のように定義されていました。
例のピンをぶっ壊すこと
そして、刺激的な伝達を手に入れよう。
この看板、まだ続きがあります。
Wining or loosing is not a problem. ...
勝ち負けは問題じゃない。・・・
こういう場合の「問題でなない」は「重要ではない」という意味で、matter という単語を使うと英語らしくなります。次のように書き換えると英語らしくなると思います。
The outcome doesn't matter!
(結果は重要(問題)じゃない)
どうして、日本人って英語で書きたがるのでしょうか。日本語で書けばいいとkunishiroは思うのですが・・・。日本語より英語のほうがかっこいいから?書かれている英語の内容を気にしている人なんてほとんどいないでしょうが。でも、どうしてもというのなら、せめて英語のプロにチェックしてもらいましょうよ。
カテゴリー: 3. 変な英語・間違い英語
<< コラム10へ | 記事一覧 | コラム#11 - 20 の概要へ | コラム12へ >>
This door is CLOSING.
言いたいことはわかるのですが・・・。おそらく、「このドアは閉まっています」 と言いたいのでしょう。「閉まっている」とか「閉じている」という状態を表わしたいときには、closing ではなく、closed を使います。したがって、正しい英語は、This door is closed. となります。
ここで、closing を使ってしまうと、ドアはまだ開いていて、完全には閉まっていないことになります。つまり、「このドは閉まりつつあります」とか、「このドアはまさに閉まろうとしています(間もなく閉まります)」といった意味になります。よく見かける間違いです。
次はボーリング場の看板から。
どこのボーリング場かはあえて言いません。1行目の「Do you like bowling?」は問題ないでしょう。問題は2行目です。
Let's play bowling.
これ、正しい英語のように見えますが、どこが問題なんでしょう?「play + スポーツの名称」で「(スポーツを)する」という意味になることは中学生でも知っています。ところが、play baseball や play tennis とは言えても、play bowling とは言わないんです。bowling という単語は、baseball や tennis といった単語とは少し異なり、bowl(ボーリングをする)という動詞から派生した名詞なんです。ボーリングをする人のことをボーラーとは呼びますが、野球をする人をベースボーラー、テニスをする人をテニサーとは言わないことからも、そのことはわかると思います。
したがって、正しくは、Let's play bowling ではなく、Let's bowl となります(もちろん、Let's baseball や Let's tennis とは言えません)。
これとよく似たスポーツ関係の単語として、ski があります。ski は「スキーをする」「スキーで滑る」という意味の動詞で、「スキー」という行為(名詞)を表したときは、skiing と「ing」を付ける必要があります。したがって、「スキーが好きです」と言おうとして、I like ski. は間違いです。正しい言い方は、 I like skiing. または I like to ski. です(ski は名詞で使った場合、「スキーの板」という意味になります)。
話がそれてしまいました。この看板、残りの2行も問題です。もう一度写真を挿入しておきます。
Breaking down the pins
ang get hot communication.
play bowling の間違いは仕方ないにしても、これはちょとうなってしまいます。日本人が読めば、言いたいことは伝わります。「ピンを倒して、熱いコミュニケーションを取ろう」。だいたいこんな感じなんでしょう。
まず、break down ですが、他動詞としては、 「こわす、押しつぶす、(物質を)分解する」といった意味があります。ですから、breaking down the pins は、「ピンをぶっ壊す」とか「ピンを分解する」といった意味になります(そんなことをしたら、ボーリング場から弁償を要求されそうですが・・・)。
get hot communication は、日本語の「コミュニケーションを取る」を直訳したものだと思われますが、get into communication with 〜 という表現はありますが、get communication という言い方はしないようです。
Collins Cobuild English Dictionaryでcommunication という単語を調べてみると、次のように定義されていました。
Communication is the activity or process of giving information to other people or to other living things, using signals such as speech, body movements, or radio signals.この定義からすると、communication は取る(getする)ものではないという感じがします。この2行の英文がどんな感じになるのか、あえて日本語にしてみました。
(Kunishiro の訳)
communication とは、ことば、身振り手振り、無線、電波といったシグナルを使って、ほかの人や生物に情報を与える行為や所作である。
例のピンをぶっ壊すこと
そして、刺激的な伝達を手に入れよう。
この看板、まだ続きがあります。
Wining or loosing is not a problem. ...
勝ち負けは問題じゃない。・・・
こういう場合の「問題でなない」は「重要ではない」という意味で、matter という単語を使うと英語らしくなります。次のように書き換えると英語らしくなると思います。
The outcome doesn't matter!
(結果は重要(問題)じゃない)
どうして、日本人って英語で書きたがるのでしょうか。日本語で書けばいいとkunishiroは思うのですが・・・。日本語より英語のほうがかっこいいから?書かれている英語の内容を気にしている人なんてほとんどいないでしょうが。でも、どうしてもというのなら、せめて英語のプロにチェックしてもらいましょうよ。
カテゴリー: 3. 変な英語・間違い英語
関連記事
Copyright © Kunishiro. All Rights Reserved. テンプレート by ネットマニア